diz que nao

ここ数日、ポルトガルのテレビでは中絶の話題が持ちきりです。

近いうちに国民投票で妊娠10週目までの中絶を合法化するかどうかを決めるのだそうです。

リスボンの街で中絶反対運動をする多くの女性達の様子や政治家の討論などをテレビで放映しています。

タイトルのDIZ QUE NÃOというのは『ノーと言って!』という意味で、中絶反対運動グループがスローガンのように使っていて、ワッペンやらTシャツやらに掲げられている様子を見たところから取ったものです。

ポルトガルではカトリックの影響も強いし、子供の中絶にはとても厳しいようです。
中絶を認めるのはレイプで妊娠した場合と、子供が奇形と分かったときのみなのです。

それ以外の理由でポルトガル国内においての中絶は出来ないのですが、なんと年間4000人もの女性がお隣のスペインに行って中絶をしているのだという記事を読みましたびっくり

容認されてもされなくても、どちらにしても社会問題になる重大事です。

このニュースでも持ちきりだった昨日、夫の元同僚だった女性の話を聞きました。

彼女の妊娠が発覚した後、胎児の背骨が割れているという奇形 がわかり、すぐにでも中絶の手術をしなければならないと分かったのです。しかし、一切の手続きや許可などに手間がかかり長期にわたって待たされ、(全く、ポルトガル特有ですが)中絶が可能な時期をもうすぐ超えるところまで来てしまったのです。そして彼女は自分の身体も危うくなると判断し、即スペインにいって中絶をしてきたそうです。

 

中絶が違法なら違法、それならそれで、システムがしっかりしていて滞りなく判断、決断、処置ができないと言うのは許されないと思うのです。子供と母親の命がかかっているのですから。 全く腹の立つ話です。

その元同僚である彼女の置かれた状況、一通りを見ていた夫のディーは、『中絶にとにかく反対!!』という女性運動家達をテレビで見て疑問を持っているようでした。

他にも、未成年の妊娠、未成年といっても13歳や14歳の女の子の場合もあるわけです。学校に行っている少女ですよ。しかし、そういった場合の中絶でも、レイプでの妊娠や子供の奇形、母体に危険がある以外の中絶は違法行為となり、最大で3年の懲役刑で公開裁判にまでなるのだそうです。日本ではとても考えられませんね。

 

もしも日本で中絶が出来なかったらどうなるでしょう。そういう国で今まで生きてきたので想像つきませんが、きっと少子化といわれる日本ですら、子供が増えるでしょうね。未成年の母親やシングルマザーももっと沢山になることでしょう。

日本の厚生労働省のちょっと古い数字を見ましたが、(平成16年)

出生の数が1 107 000件、

中絶の数が301 673件ですって。

ポルトガルの中絶ニュースに関するものでしたが、将来の色んな問題が関わってくるようで、ちょっと考えさせられました。

さて、国民投票の結果はどうなることか。

 

コメント

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    昨日のテレビの討論会を見たけど、ファナティックな反対の人がたくさん居ましたね。一種の新興宗教みたいな感じでしょうか?私は、女性の立場としては、選択肢がたくさんあった方がいいと思う。最後に考えて決めるのは女性だから。
    合法化されても、すべての手続に時間がかかるポルのことだから、スペインに駆け込む人は多いかもね。

  2. ゆづなんど より:

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    日本のように 普通に 中絶が行われてる国で
    育っていると ポルトガルのように 認めていない国のほうが 不思議に思えるけど
    仮にも 小さいけど 大切な命なんだよね。
    とても 複雑・・・ スペインに行って 中絶をしているという話は 昔から知っていたんだけど
    どうなんかな。 国民の 意見に まかせる
    しかないですね。

  3. Gabbyna より:

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    ブラジルも違法行為なんですよ、中絶。でもやる人は、やっているようです。。
    子供が子供を生むようなことを見たりすると、ほんとにいいのかしら??と思うことがありますね。
    ブラジルもいろんな面で合法化されたほうがいいと思うのだけど、どんなものでしょうか?!
    投票結果が気になりますね。。

  4. さくら椿 より:

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    おはよう。
    中絶するには、いろいろな理由や事情があるのだろうけど、
    レイプやDVなどでの妊娠は別にして、やはり男女が
    子どもをのぞまないのなら、避妊するというのが
    お互いを大事にすることのような気がします。

    日本の数、衝撃でした。
    中絶した子が生まれていたら、少子高齢化問題も解決しているかもしれませんね。

  5. GIRAS+SOL より:

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    法的に認められると、「中絶支持」みたいに勘違いをしている人がたくさんいるような気もします。
    更に、法的に認められた場合、そのあとの、病院の経費や、手術にかかる医師の数の不足等・・・そんなことまで心配している反対派の人が多いようです。
    あくまでも、女性にとって、また、その家族にとって、「中絶」というのは重いこと。
    でも、いたしかたなく、せざるを得ない人たちもいるのも、「外国で手術してしまう」という事実からして明らかです。選択の余地を与えられる事は、そんなに悪い事なのか??と疑問に思う私です。
    結果どうなるでしょうね。

  6. maiko より:

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    はああ。それで最近テレビでSIMとかNAOとかやってたわけですね。
    全く持ってやばい、私のポル語力・・・。
    結果はいつでるのでしょう?
    それにしても日本の数字、驚きました。
    柳澤大臣の発言もそういう背景あってでしょうか。
    日本も問題多し・・・

  7. SECRET: 0
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    最後の数字桁を数えてしまいました。
    日本では最近少子化についての発言が騒がれていますが、なんでもイエスかノーかでは収まりませんよね。子どもの奇形が原因で中絶というのも、どの程度のことで許可されているのかもよくわかりませんが、命の選別ということになると、ちょっと考えてしまう点もあります。

  8. AMADORA より:

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    こんにちは!コメントありがとうございます。

    >昨日のテレビの討論会を見たけど、ファナティックな反対の人がたくさん居ましたね。一種の新興宗教みたいな感じでしょうか?

    そう、ちょっと不気味な雰囲気さえかもし出している感じでした。以外に女性があんなに多いものなんですね。逆に男性がsimと掲げているニュースを見ましたが。

    >私は、女性の立場としては、選択肢がたくさんあった方がいいと思う。最後に考えて決めるのは女性だから。

    私も小町さんと同意見です。これって女性の人生にも
    関わることだし。
    今と同じ状態だったら手続きにかかる手間やエネルギーを考えたらスペインに行くのを選ぶ女性が絶たないと思います。そこのところ、ポルトガルしっかりしてほしいですよね!!

  9. AMADORA より:

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    こんにちは!コメントありがとうございます。

    >日本のように 普通に 中絶が行われてる国で
    >育っていると ポルトガルのように 認めていない国のほうが 不思議に思えるけど
    >仮にも 小さいけど 大切な命なんだよね。

    ゆづなんどさんのコメントでそのことを改めて考えました、中絶が行われてる日本でのことを考えたら、どれだけの子供がどんな理由で命を奪われてるだろう…って。

    >とても 複雑・・・ スペインに行って 中絶をしているという話は 昔から知っていたんだけど
    >どうなんかな。 国民の 意見に まかせる
    >しかないですね。

    今はポルトガルのテレビコマーシャルさえも盛んに意見が飛び交っています。

    結果、どうなるでしょう!?

  10. AMADORA より:

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    こんにちは!コメントありがとうございます。

    >ブラジルも違法行為なんですよ、中絶。でもやる人は、やっているようです。。

    そうだったんですか。それは知らなかったです。
    やる人はこっそり中絶してるんでしょうか??

    >子供が子供を生むようなことを見たりすると、ほんとにいいのかしら??と思うことがありますね。

    10代の女の子、兄弟じゃないの!?って思うような親子を見るととても複雑な気持ちになりますね。
    将来のために学校に行く時期なのに…。

    >ブラジルもいろんな面で合法化されたほうがいいと思うのだけど、どんなものでしょうか?!
    >投票結果が気になりますね。。

    計画されていない子沢山家庭、若いシングルマザーなどを見ると私も強くそう思います。

  11. AMADORA より:

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    こんにちは!いつもコメントありがとうございます。

    >中絶するには、いろいろな理由や事情があるのだろうけど、
    >レイプやDVなどでの妊娠は別にして、やはり男女が
    >子どもをのぞまないのなら、避妊するというのが
    >お互いを大事にすることのような気がします。

    夫婦やカップルがお互いを大事にする、そして子供の命を大事にする、ということに繋がっていきますよね。

    ポルトガルではあえてかなり早い時間帯から避妊具のテレビコマーシャルやってます。それがさくら椿さんの言うように意識高めるにはきっとまだまだでしょう…、残念ながら。

    >日本の数、衝撃でした。
    >中絶した子が生まれていたら、少子高齢化問題も解決しているかもしれませんね。

    この数字、私も衝撃的でした。
    色々な理由があるにせよ、そんなに中絶が行われているとは想像以上。少子化による学校閉鎖も介護問題も、いろんなことが関わっていきそうです。

  12. AMADORA より:

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    こんにちは!いつもコメントありがとうございます。

    >法的に認められると、「中絶支持」みたいに勘違いをしている人がたくさんいるような気もします。

    そうそう、夫も同じ事を言っていました。

    >更に、法的に認められた場合、そのあとの、病院の経費や、手術にかかる医師の数の不足等・・・そんなことまで心配している反対派の人が多いようです。

    私もそういった記事をどこかで読みましたが、それは別問題で、反対する理由にはならない気がします。論点がずれているんじゃ…?女性の選択肢、または家族としての選択肢、私はあったほうが良いって思います。

    >選択の余地を与えられる事は、そんなに悪い事なのか??と疑問に思う私です。

    ポルトガル全体の数値は分かりませんが、このブログを見る限りで、大体日本人の皆さん同じような意見をお持ちだな、って思いました。

    結果が気になります。

  13. AMADORA より:

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    こんにちは!コメントありがとう!

    ポルトガル語リスニング力、私は酷いもんですよ。夫の通訳なくしてはやばいです…。maikoさんは勉強継続してて尊敬しますよ。

    >結果はいつでるのでしょう?

    多分、今月半ばあたりだったと思います。
    どうなることでしょうね。

    >それにしても日本の数字、驚きました。
    >柳澤大臣の発言もそういう背景あってでしょうか。
    >日本も問題多し・・・

    日本もね。外から見ると、色んな背景の違いから自国のことが別の視点から見られて気づくことも多いね。
    中絶のことも然り。。。

  14. AMADORA より:

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    こんにちは!コメントありがとうございます。

    >最後の数字桁を数えてしまいました。

    思わず・・・私も数えました。間違いないか、もう一回。

    >日本では最近少子化についての発言が騒がれていますが、なんでもイエスかノーかでは収まりませんよね。

    そのようですね、私もインターネットニュースでみましたよ。問題発言!として大騒ぎのようですね。

    >子どもの奇形が原因で中絶というのも、どの程度のことで許可されているのかもよくわかりませんが、命の選別ということになると、ちょっと考えてしまう点もあります。

    命の選別、確かにとても重いことですよね。
    確かダウン症もそのうちの一つのようです。
    日本ではどうなのでしょう?

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